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いまスカラーの微分方程式
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(2.123) |
但し、は定数、のときとする。
を解く場合、同次方程式の解は
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(2.124) |
になり、定数変化法を用いると特殊解は
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(2.125) |
となるので、解は
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(2.126) |
になる。同様にしてベクトルの微分方程式
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(2.127) |
の解は
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(2.128) |
となる。自由系の場合は
ゆえ
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(2.129) |
になる。
この
を遷移行列(Transition Matrix)という。
自由系の場合は
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(2.130) |
ゆえ、ラプラス変換すると
逆ラプラス変換すると
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(2.134) |
となる。したがって遷移行列は
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(2.135) |
より得られる。
[例1]自由系の場合
図 2.10:
自由系の場合
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図2.10のシステムは
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(2.136) |
と書け、自由系ではであり、初期値を
とする。
より
が、自由系の解である。
[例2]強制系の場合
前例で
とした場合
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(2.140) |
ゆえ
ゆえに強制系の解、すなわち過渡応答は
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(2.142) |
である。
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Yasunari SHIDAMA
平成15年5月12日