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今迄取り扱ってきた変換はサンプリング時刻だけを表したものである。した
がってむだ時間のようにサンプリング時刻の間に現象の変化を生じる場合には適
しない。これを考慮したのが拡張変換である。
図 3.16:
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たとえば、図3.16に示すごとくむだ時間
がある場合、のすぐ上の整数をとし、
とおくと、次式のようになる。ただし、
。
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(3.47) |
これを変換すると、
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(3.48) |
となり、これが拡張変換の式である。この式の計算は3.2(2)項で示
したのと同じような方法で行う。この拡張 変換で表示された値は時点を基準点とし、それから以降各秒ごとの値を示したものである。丁度
図3.17に示すごとくだけの遅延回路を通した後にサンプ
リングしたのに相当する。
図 3.17:
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また
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(3.49) |
を拡張パルス伝達関数という。
[例]
の場合の拡張変換を求める。
ただしの場合。
Yasunari SHIDAMA
平成15年6月9日