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非線形オートノマス系の場合
与えられた非線形系が
で、
という形をしている場合に適用する方法である。上式を
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(5.239) |
と書き直したとき、その極限
が存在すると仮定する。そこで
とおくと、(5.239)式は
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(5.241) |
と書ける。上式の
の要素がである。
いま、リアプノフ関数を
とおき、その微係数をとると
となる。
が正定で
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(5.244) |
が負定なら漸近安定となる。
[例]
いま図5.48に示すシステムの安定を判別する。
(5.243)式によりシステム方程式を
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(5.245) |
と表す。したがって
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(5.246) |
である。いま
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(5.247) |
としたとき
となるから、で、かつ
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(5.249) |
であれば安定となる。そこで
のとき
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(5.250) |
として
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(5.251) |
となるから、
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(5.252) |
であれば安定である。そこで、例えば
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(5.253) |
とした場合
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(5.254) |
となるから
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(5.255) |
が安定の条件で、図5.49に示す領域にがあればよい。
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Yasunari SHIDAMA
平成15年7月28日