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システム方程式が次式で表され
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(5.256) |
このが非線形関数であり、状態変数
のとき、
であり、かつ各関数が微分可能の場合とする。いま
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(5.257) |
とすると、
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(5.258) |
となる。ただし
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(5.259) |
である。なぜなら
であるから、このときもし
が正定で、
が正定であれば安定であると言える。
[例]
図5.50のような非線形要素を含む制御系の安定を判別する。
自由系として入力0とすると、偏差の制御方程式は
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(5.262) |
となる。ここで状態変数を
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(5.263) |
とすると、システム方程式は次式で表される。
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(5.264) |
リアプノフ関数を
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(5.265) |
とする。このとき(5.260)式より
となる。これに
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(5.267) |
を代入し
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(5.268) |
とおく。これより
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(5.269) |
となり、
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(5.270) |
が求められる。
が正定であるために、まず
でなければならない。このためには
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(5.272) |
であればよい。次に
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(5.273) |
でなければならないが、(5.224)式を満足し、かつであ
ればよい。したがってこの条件を満足していれば系は安定である。
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Yasunari SHIDAMA
平成15年7月28日