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図5.51に示すような、フィードバックに非線形要素が含まれているシステムの
安定判別を行う方法である。
この場合のシステム方程式は
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(5.274) |
で表される。(3)項と同様に
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(5.275) |
とし
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(5.276) |
としたとき
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(5.277) |
のように
がという定数値以下と仮定する。その場合、
システム方程式
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(5.278) |
を
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(5.279) |
と置いて、リアプノフ関数を
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(5.280) |
とした場合
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(5.281) |
となるから
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(5.282) |
として線形系と同じように安定判別が行える。
[例]
システム方程式が
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(5.283) |
の場合で、
という条件のとき、
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(5.286) |
という線形系におきかえると、(5.281)式より
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(5.287) |
となる。
が正定対称となるように、
とおくと
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(5.288) |
となるから
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(5.289) |
が安定の条件となる。下の条件を満足するために当然である。
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Yasunari SHIDAMA
平成15年7月28日