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非線形系の状態方程式は一般的に
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(5.10) |
で表すが、時変形を含む場合には
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(5.11) |
で表す。
[例]
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(5.12) |
通常非線形系には、ラプラス変換を適用することができない。また非線形系を
解析する一般的な手法もない。したがって個々の場合に応じて取り扱わねば
ならない。
もし、非線形特性が連続で、かつ制御系の動作範囲が微小であれば、すでに記述
したように微小偏位法を用いて近似的に線形化して取り扱うことができる。
すなわち自由系の場合、状態方程式は
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(5.13) |
で表されるが、平衡点の状態ベクトルを
としたとき
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(5.14) |
とし、テーラー展開を適用すると次のようになる。
ただし、
は各変数の
次展開である。
が微小であれば、上式右辺第2項以下は省略され
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(5.16) |
と近似され、
と置き換えると
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(5.17) |
として線形化された式として取り扱うことができる。
もし非線形特性が不連続であったり、動作範囲が大きい場合には、以下に
述べる各種の方法が適用される。
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Yasunari SHIDAMA
平成15年7月28日