: 可観測性
: Dsys
: 状態方程式
から まで(5)式の系に何らかの 個の制御量
を加えて任意の から出発して
と変化させ,最後の がある目標の と等しくなるようにできるかどうかを考えます.これが可能な場合,系(3)は「可制御」であるといいます.
状態変数のベクトルの次元数 と同じ数の 個必要です.
政府の ヵ年計画が成功するかどうかとか, 年後に目的を達成するような,政策立案が可能かといった問題です.あるいは,お子様への ヵ年教育計画で,目標の学校受験のための学力向上の努力かもしれません.
結果は同じですので とします.(23)式の に を入れると
となるようにしたいわけで,また最初の は変えることができませんから,
|
(24) |
となります.
この式を満足する
があるか? という問題です.
はそれぞれ 次元の列ベクトルですが,これを縦に並べて
という 次元の列ベクトルを作り,
個の 行 列の
を横に並べて
という 行 列の行列を作ると,
(8)式は
|
(25) |
という方程式です.未知数のベクトルが で寸法が ,係数の行列 が 行 列で, のうち 個分だけ自由度があります.この方程式が解を持つためには
「 の階数が 」という条件 ( の 行 列の正方な部分行列のどれかの行列式の
値が ) ということが条件です.
これを
と書きます.すなわち
ここでは,判りやすくするために を 行1列の行列,つまり, 次元の列ベクトル としてみます.この場合, はベクトルではなく数になります.
(1次元列ベクトルですから)
すると
は 行 列の正方行列になります.
すると(25)を満足するための があるためには, の行列式 です.
即ち
練習問題6
について可制御性を判定してください.
この場合は です.
: 可観測性
: Dsys
: 状態方程式
Yasunari SHIDAMA