2.1 記憶域クラス

 ポインタの章で説明するように、識別子には番地と値という属性がありますが、別にデータ型という属性もあり、これによって必要となる記憶領域(属性としての番地はその先頭の番地のこと)や、値の取り扱い方が決まっています。

記憶域クラスのイメージ

 これらに関わる概念として、記憶域クラスとスコープ(ルール、通用範囲)があります。これは、プログラム作り(設計、実現)に直接関係する要素ではありませんが、工学としてソフトウェアを実現していくためには必須の事項です。

 以下で解説するのはC言語の場合です。これらの概念は言語によってルールが異なるために、以下のルールが唯一無二であるとは考えないで下さい。

 さて、記憶域クラスとは、指定されたオブジェクト(識別子)を格納する記憶場所の寿命(時間的な寿命)のことです。その種類として、自動的(auto)、静的(static)、動的(dynamic)の3種類があります。