10.4 アセンブラ(assembler)

  1.アセンブラ:asの解説
 asはGNUのポータブルアセンブラです。asは実際には各アーキテクチャ向けアセンブラのファミリーです。

 asはもともとGNU Cコンパイラgccの出力をリンカ ld(あるいはcollect2)で利用できるようにアセンブルするためのものです。asは実行のたびにただ一つのプログラムをアセンブルします。プログラムは一つ以上のファイルから構成されます (標準入力もファイル)。

 あるアーキテクチャでGNUアセンブラを使えば(あるいは使った経験があれば)、他のアーキテクチャでもほぼ同様の環境で作業ができます。バージョンによる違いもほとんどありません。オブジェクトファイルのフォーマット、ほとんどのアセンブラ命令(しばしば擬似命令:pseudo-opsと呼ばれる)、アセンブラの文法などはほとんど変わりません。