PICNIC

課題3 ドアセキュリティシステム機能の統合(結合実験)

■ 課題3 

1. 課題3の目標

2. 統合された機能について

3. 実行例

4. 課題3の提出

5. 考察のポイント

■レポート提出システム

 

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2007年8月6日 17:52 更新

 

●課題3の目標

課題3として、「ドアセキュリティシステム機能の統合(結合実験)」の課題提出を行う。→課題提出はここから

これまで作成してきた各モジュール

・課題0:ドア開閉状態(RB0)モニタ機能(RB4 LED#4)
・課題0:在宅・留守モード機能(RB5)
・課題1:ドア開閉回数カウンタweb表示機能(Counter)
・課題2:「ドア開放状態」のタイムアウト後、警報アラーム作動(timer, RB7)

の各仕様、ならびに、以下の動作(e)に示す

・「留守中ドア警報あり」の表示・通知機能(RB6・リレー#1)

を盛り込んで結合した test7モジュール を作成せよ。

●統合された機能について

ドアセキュリティシステムとして機能統合された test7モジュール は以下のような動作を行う。

<動作>

(a) 在宅・留守モードは、RB5で設定する。(留守="L"、在宅="H")

(b) 在宅・留守モード時共通の動作

・ドア開閉状態(RB0)→LED#4(RB4)へ正論理で出力(ドア状態のモニタ用)
・ドア閉→開の状態遷移を捉えて、回数カウンタを1増やす
・回数カウンタのweb制御画面への表示

(c) 在宅モード時の動作

・「ドア開放状態」が一定時間以上続いた場合、警報アラーム作動
・アラーム作動までのタイムアウト時間は、約10秒とする。
・ドアを閉めるとアラームは停止する。

(d) 留守モード時の動作

・「ドア開放状態」が一定時間以上続いた場合、警報アラーム作動
・アラーム作動までのタイムアウト時間は、約1秒とする。
・ドアを閉めるとアラームは停止する。

(e)「留守中ドア警報あり」の表示・通知機能(RB6・リレー#1)←新機能

・留守モード中に、1回でも警報が作動した場合、RB6をオンにする。
・RB6の警報出力は、例えばパトライトの可動信号として接続などすればよい。
RB6の出力は、留守→在宅モードへ切り替えると、オフになる。


<参考>
課題2:test6モジュールを起点として機能追加を行っていくと良い
・現在のPORTB出力値の保存用変数 tmp をうまく活用していく
・試作したtest7モジュールのコーディング量:100ステップ程度

 

●実行例

(0)電源投入直後(初期値:留守モード RB5="L")※ドア閉じておく

(1)在宅モードへ変更(RB5="H") → ドア1回開け閉め → counter値が1になる
 → ドア開けっ放し → (10秒経過)→ 警報アラーム作動(RB7)
 → ドア閉める → 警報停止(戻る)counter値は2

(2)留守モードへ変更(RB5="L") → ドア1回素早く開け閉め → counter値が3になる
 → ドア開けっ放し → (1秒経過)→ 警報アラーム作動&警報通知オン(RB6)
 → ドア閉める → 警報停止(戻る)counter値は4 警報通知オン状態保持

(3)在宅モードへ変更(RB5="H") → 警報通知オフ(RB6)


●課題3の提出

【課題3】(結合実験)
ドアセキュリティシステムとして機能統合された test7モジュールを作成しなさい。タイムアウトの時間設定は、約10秒としなさい。仕様通りの動作が行われることを、ドアセンサ状態、web制御画面、カウンタ値の変化を用いて確認せよ。

(1)ドアセキュリティシステムとして機能統合された test7モジュールの作成 を行いなさい。

(2)仕様通りの動作が行われることを、ドアセンサ状態、web制御画面、カウンタ値の変化を用いて確認せよ。

(3)アセンブルソースファイルのバージョン番号を、
 ver1.2.0.8
へ変更せよ。また、web制御画面のフッタ部分を、各自の学籍番号等に適宜変更せよ。

(4)完成したアセンブルソースファイルを v1208e3.asm という名前で保存せよ(全て半角英数字・アルファベットは小文字、半角カタカナ・全角文字はファイル名には決して使用しない)。

(5)以下のレポート提出システムから、v1208e3.asm をアップロードせよ。レポート受領後、採点が行われる。

<提出方法>
作成したプログラムは以下のレポートシステム(ファイルアップロード機能付き)を用いて、アセンブル・ソースファイル(拡張子が *.asm のもの。*.hexの方ではない)を提出します。 

提出されたファイルは、こちらで動作を確認した後、動作に不備があった場合には再提出、動作がOKの場合には修了の判定を行います。

レポート課題3(課題番号:picnic-exp03)の提出はここからどうぞ

(6)「判定待ち」となります。少々お待ちください。なかなか判定結果が出ない場合は、こちらへメールして下さい。

(7)再提出判定がなされた場合には指摘された不具合を修正し、v1208e3a.asmなどとファイル名を替えて、再提出する。

(8)(7)でない場合(修了判定)、レポート課題3は受理され、完了となった。

 

●考察のポイント

以下に、今回の仕様と実装に対する考察ポイントを挙げます。レポートとして回答必須ではありませんが、プログラム完成・レポート提出前に必ず各自で考えをまとめておくようにせよ。

 

[1] 今回は、「在宅・留守モード」の切り替えをweb制御画面からのRB5出力で切り替えている。実際の運用時には、周辺拡張キットのCN4端子に割り当てられているRB1入力にモード切替スイッチを接続して、このスイッチの状態をモード切替に利用すると利便性が向上する。この場合、web画面側からコントロールするRB5と物理的なスイッチであるRB1入力との優先順位を考慮しないと予期せぬ動作を引き起こすであろう。この問題について検討せよ

[2] 使用している周辺拡張キット上の素子や端子、ドアセンサ、センサ間の配線などは長年の使用による経年変化により、壊れたり、動作不良(H,Lの一方へ縮退故障する)、断線状態になったりするであろう。これは避けられない事実である。ドアセキュリティシステムとしての可搬性・信頼性向上のために、一部の素子やセンサの動作不良に対して、その障害が表面に出てこないような設計(冗長化)が求められるこのことを考慮したセンサ入力系、アラーム出力系の設計について言及せよ。
(ヒント:周辺拡張キットは入力RB0,RB1、出力RB6,RB7が全く同じ回路で構成されている。冗長化による実現可能な機能の縮小は避けられない。マイコンボード側の故障については別途検討することにする)

 

 

信州大学インターネット大学院

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