●購入
秋月電子商事の直販サイトから、以下の3点を購入してください。
・PICNICキットver.2 (注文番号:K-102)
・LCDパネル (注文番号:P-40)
・ACアダプタ(注文番号:M-31)
PICマイコンへのプログラム書き込みのため、PICライタも必要です(別途購入)
●組み立てに必要な工具類
キット自体は、基板上に予めチップ抵抗・コンデンサや表面実装LSI(Ethernet
NIC)が実装済みです。
購入者が行わなければならない作業は、DIPソケット、コネクタ類、LED、スイッチ、円筒形電解コンデンサのハンダ付け、ならびに半固定抵抗(VR1)の調整です。
これらの組み立て・調整に必要な工具類は以下の通りです。
<必須>
・半田ごて(30〜40Wクラス、セラミックこて先のものが良い)
・ヤニ入りハンダ(φ0.8mmのものが使いやすい)
・こて台
・ニッパ(精密ニッパが使いやすい)
・ドライバー(+)
<あると便利>
・ラジオペンチ(精密ラジオペンチが使いやすい)
・ハンダ吸い取り器(間違ってはんだ付けした部品を取り外す際に必要)
●組み立て
全般的な注意点/同梱されている部品の確認/部品のハンダ付け作業/LCDモジュール用コネクタのハンダ付け
2.3.1 全般的な注意点
上述2.2の通り、取り付けなければならない部品点数は約30点なので、スルーホール基板への半田付けに慣れている方ならば、実装チェックも含めて1時間程度で作業は終ると思います。
注意点としては、基板へ直付けする部品のうち、以下の半導体部品などは、あまり加熱し過ぎない、ということが挙げられます。素早く、かつ確実に、ハンダ付けを行いましょう。
<熱に弱い直実装部品>
・温度センサIC LM35DZ (U7)
・ブリッジダイオード WL02(相当品) (BD1)
・発光ダイオード (LED1-7)
・水晶振動子 (X1)
また、今回実装する基板は、「スルーホール基板」(部品面、ハンダ面のランド部分が上下で繋がっている)なので、一度、ハンダ付けすると、スルーホール部分にハンダが流れてしまっているので、取り外しが大変です。
間違って取り付けてしまったことに気づいたら、(1)ハンダ面から該当する部品のランド部分を加熱し、ハンダを溶かす、(2)半田吸い取り器で吸い取る、(3)該当部品の取り付けスルーホールから全てハンダが取り除かれたら、部品面からゆっくりと部品を引っ張って取り外す、という手順で、部品を抜去してください。
しかしながら、例えばDIP300mil の 40pin ICソケットなどを左右誤って取り付けてしまったような場合、これをスルーホールを破壊しないように綺麗に取り外すのは、至難の技です(専用のバキューム機能付きハンダ吸い取り器具がないと、殆ど無理)。
ということで、ハンダ付け前に、「慎重に」部品の種類と方向を確認してください。
キットに付いてくる取り扱い説明書は、少々わかりくい点があろうかと思います。
この点についても、TriState社のサイトに拡大写真入りのページがあるので、予め参照しておいて下さい。
http://www.tristate.ne.jp/picnic.htm
2.3.2 同梱されている部品の確認
最新の正誤表は以下から確認できます。現在の所、説明書と違う部品が同梱されていることはなさそうです。
http://www.tristate.ne.jp/picnic/seigo.txt
取扱説明書の2ページ目:■パーツリスト を参照しながら、キットに同梱されている部品の確認をします。パーツリスト中、[実装]のカラムに●が付いている部品は、予め基板上に実装されています。
B4見開きの回路図も添付されています。回路図中の部品番号(U3など)と、部品番号を照らし合わせながら確認していくのも、勉強になってよいでしょう。
2.3.3 部品のハンダ付け作業
B4見開きの回路図の裏面に、■組み立て と ■組み立て実体図 が記載されています。この順序で組み立てていってください。ハンダこてを当てる面は、全て基板の「ハンダ面」(裏側)です。
TriState社のページで、付属の説明書ではわかりにくい回路図や実態図、組立上の注意事項などがまとめて紹介されている所があります。こちらの
◆PICNICVer.2キット製作にあたって◆
をブラウザで開きながらハンダ付けしていっても良いでしょう。
http://www.tristate.ne.jp/picnic.htm
部品のハンダ付け手順は、概ね、以下の手順になります。
(1)ICソケット(40pin, 8pin)
(2)トランス(U6)、コンデンサ、温度センサIC、3端子レギュレータ
(3)ブリッジダイオード
(4)発光ダイオード、半固定抵抗
(5)水晶振動子、リセットスイッチ
(6)ジャンパ、コネクタ類
最後に、ジャンパJP1、JP2に、ジャンパピン(赤色)を挿しておきます。
注意点としては、
・ジャンパJP1:JP1:1-3, 2-4 をピンでブリッジする。
・ジャンパJP2:JP2:1の方のみ、ピンを引っ掛けておく。1-2は「ブリッジしない」。
※ポイント:最初の「火入れ」(電源投入)の時には、ICソケットにPICマイコンLSIやEEPROMは挿入しない。何らかの原因でICに誤った電源・信号が投入されると破壊され、その後の動作チェックの際の原因追求の妨げになる。
後で調整の必要な部分は LCD液晶パネルのコントラスト調整用の半固定抵抗 VR1 、たった1つです。これは、プラスドライバか何かで、時計回り一杯(コントラスト最大)に回しておきましょう。
トラブルシューティングの前段階の基本ですが、最後に、部品の方向間違いとブリッジが無いかを、今一度、確認しておきましょう。
2.3.4 LCDモジュール用コネクタのハンダ付け
・LCDモジュールに同梱されている、ピンヘッダ(オス)を、PICNIC基板のCN5へハンダ付けする。
・ピンソケット(メス)は、LCD裏側から挿入し、ハンダ付けする。
●実装後の基板の様子
実装後の基板の、部品取り付けの様子を以下の画像に示します。
(画像撮影時の都合により、IC類は挿入された状態)
<写真1> 部品面・上から見た様子(拡大するにはここをクリック)
<写真2> サイド面その1(VR1、リセットSW、LED)
<写真3> サイド面その2(CN2)
<写真4> サイド面その3(DCコネクタ、シリアルコネクタ、Etherコネクタ)
<写真5> サイド面その4(CN5、VR1)
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