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いま入力信号が正弦波の場合
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(3.40) |
とする。そのとき、出力は
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(3.41) |
となるから、これを逆変換すると
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(3.42) |
となる。特異点は
およびの極であるが、
定常状態では、後者の項は消えるので
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(3.43) |
となる。パルス列の包絡線は
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(3.44) |
となる。したがって入力正弦波と出力パルス列の包絡線に
対する周波数伝達関数は
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(3.45) |
となる。すなわち周波数応答のパルス伝達関数に
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(3.46) |
を代入することにより、そのゲイン特性、位相特性が求められる。
但し、周波数をからに変化させても、(3.46)
式のはがごとに同一の値をとるので、
周波数応答はを
の範囲とればよい。
[例]
の周波数応答を求める。
であるから、
を代入すると
となる。したがってゲイン及び位相は
となる。
の場合に対しを横軸にとりボード線図を描いたのが
図3.15である。
図 3.15:
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Yasunari SHIDAMA
平成15年6月9日