Next: 離散値系の各種制御法
Up: 安定判別
Previous: リアプノフの安定判別法
システム方程式
|
(4.131) |
リアプノフ関数
|
(4.132) |
とした場合
となる。
が正定で
が負であれば漸近安定である。
いま
|
(4.134) |
とし、
を正定にとる。その時(4.135)式より求めた
が正定すなわち
シルベスタの条件を満足すればこの系は漸近安定であるといえる。
[例]図4.18の製御系の安定の判別をする。
図 4.18:
|
伝達関数を部分分数に分解すると
|
(4.135) |
となり、これを状態方程式で表示すると
|
(4.136) |
となる。安定判別は自由系で考えればよいから
|
(4.137) |
とし、
|
(4.138) |
となる。いま
にとると
|
(4.139) |
となり
|
(4.140) |
となる。したがって
|
(4.141) |
が正定であれば、安定であるから、シルベスタの条件
に上式を代入すると
|
(4.142) |
より、安定の条件は
となる。これは離散値系状態方程式で表した場合、安定の為には特性方程式の根
が単位円内になければならないということを意味している。
Next: 離散値系の各種制御法
Up: 安定判別
Previous: リアプノフの安定判別法
Yasunari SHIDAMA
平成15年6月30日