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サンプル値制御装置のように離散値信号のみで、すなわち連続信号を用いずに、
演算や信号変換を行う場合には、遅延要素のみで装置を構成することができる。
その一つの方法として、前例の場合のように1サンプリング遅延要素ごとに状態
変数をとるのが直接法である。
いまパルス伝達関数を一般的に
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(4.12) |
で表したとき
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(4.13) |
とし、
とおくと、
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(4.16) |
となる。ここで
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(4.17) |
とおくと、
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(4.18) |
となる。以上の式を逆Z変換すると、
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(4.19) |
となる。一方
となる。すなわち状態方程式としては
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(4.21) |
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(4.22) |
ただし、
が直接法の表し方である。これをブロック線図に描くと図4.3のようになる。
図 4.3:
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これは丁度連続系の相変換の場合に類似しており、がになっている形
である。
[例]
を直接法で表示する。
上式では
であるから状態方程式は次のようになる。
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(4.23) |
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(4.24) |
ブロック線図で描くと、図4.4のようになる。
図 4.4:
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Yasunari SHIDAMA
平成15年6月30日