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右図のように、むだ時間を含む一時遅れ系をオン・オフ制御する場合の位相面軌
道を描く。制御方程式は
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(5.169) |
という形になり、操作の効果はむだ時間秒後に表れるものとする。
ステップ入力に対し、偏差は
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(5.170) |
ゆえ、(5.171)式は
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(5.171) |
となる。このような場合、一般的に扱うためには無次元化すると都合がよい。そ
こで、
とおき、
(5.173)式に代入すると
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(5.172) |
という簡単な形になる。この式はと
の間の関係式ゆえ、図
5.33に示すように位相面軌道はの斜め直線で、
のところで
のところを
通過することを示している。
また、上式より
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(5.173) |
が得られるので、両式より
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(5.174) |
の関係が得られる。これは経過時間が原点を通る直線の角度で表されることを意
味している(図5.33)。
図5.34は
の場
合で、初期値から出発し、のリミットサイクルを描くことを示してい
る。
Yasunari SHIDAMA
平成15年7月28日