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これは状態変数のテーラー展開から近似をする最も簡単な
方法である。
図7.1に示すごとくをきざみ幅としたとき
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(7.4) |
とする。そして
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(7.5) |
とすれば、
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(7.6) |
となり、これがEulerの近似である。
[例]
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(7.7) |
但し
の場合
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(7.8) |
と表示し、Euler近似を用いると
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(7.9) |
となり、時点から時点が求められる。
ここで、は数値積分に使用するきざみ幅である。
この方法は線形、非線形の両方に使用できるが精度は余り良くない。
(7.9)式をマトリックス表示すると、
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(7.10) |
となり、これより固有値を求めると
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(7.11) |
より
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(7.12) |
となる。いまの場合
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(7.13) |
もし、に選ぶと
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(7.14) |
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(7.15) |
であり、この解は収束する。しかし、に選ぶと、
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(7.16) |
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(7.17) |
となる。したがってでは不安定となり解は発散をする。
このようにの選択に十分注意を払う必要がある。
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Yasunari SHIDAMA
平成15年7月29日