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この方法は最も広く用いられている方法である。
いまシステムが
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(7.29) |
で与えられ、初期条件が
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(7.30) |
で与えられるとする。そして、をのときのの値、
をのときのの微分値とする。そしてを
時間変数のきざみ幅とすると、Runge-Kuttaの方法は次式で表される。すなわ
ち、
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(7.31) |
としたとき
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(7.32) |
より計算をする。ここに
はの
ベクトルである。
この方法は一般の積分ごとに関数
の4つの評価
を必要とするので計算には相当の時間を要するが精度は高い。
[例]
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(7.33) |
但し初期値
とする。
いま、とし、では、
ゆえ、では
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(7.34) |
但し、
とする。
となるので
つぎに、初期値としてでとして上式と同様の手順を繰り返す。
(7.33)式の解は
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(7.36) |
であるから、の時
となり、数値計算結果と一致する。
Runge-Kutta法の精度を向上するものとしてRunge-Kutta-Merson法がある。
これは1ステップに5区間をとったもので、次のアルゴリズムで表される。
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(7.37) |
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Yasunari SHIDAMA
平成15年7月29日