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直進走行をさせた時の球形ロボットと内蔵の駆動機構の挙動を横から観察した結果を図5.10に示す.図5.10の0〜2の部分では,静止から始動トルクを発生させるために,まず内蔵の駆動機構が球殻車輪の内部を走行する.試作した装置の重心は球殻車輪中心からわずか32mmのところにあり,球殻車輪の半径250mmに対して十分に低いとは言えない.そのため,必要な駆動トクルを発生させるには,大きな振幅が必要となった.それが原因で図5.9のように大きな揺動がみられる.内蔵された移動体の最大の揺動は44度であった.駆動トルクが発生すると,その回転トルクで球形ロボットは走行することになるが,図5.10の2〜3の部分では,今回の走行では内蔵の移動体は一定の速度で走行させているため,球形ロボットの走行に追いつかない状態がおきている.球形ロボットの走行は,この揺動の繰り返しで走行が行われた.図5.10の10〜13の部分は静止するまでの挙動である.
Figure:
球形ロボットの挙動
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Shoichiro FUJISAWA