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車輪面からある決められた角度 に沿った方向に自由にスライドできる車輪を考える.この移動装置の幾何学と運動学の変数を図2.9と図2.12で定義する. ある一定の角度 からなる車輪のスライド速度を ,車輪面と座標の位置関係を角度 によって定義する.
固定座標系に関する車輪中心の速度 は車輪角度とスライド速度から表すことができる.装置軸に置き換えと,次のようになる.
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(1) |
ここで,方向余弦行列 は,
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(2) |
である.
速度 は,装置の自由度から表すこともできる.装置の点Oの速度 によって双方の固定座標の関係は,
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(3) |
となる.
式(2.1)と(2.2)によって, と と から車輪回転数 とスライド速度 を得ることができる.
ここで,
式(2.5)から明らかなことは, の値は零に等しくできないことである.ここで,
を採用したのが,Mechanum Wheel方式であり,
を採用したのがRoller Wheel方式である.
Figure:
ある方向にスライドする車輪
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Figure:
車輪とローラとの関係(a)概要(b)ローラを
で装着した車輪
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Figure:
4輪の移動体
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Figure:
移動体の幾何学と運動学の変数
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Shoichiro FUJISAWA