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全方向移動ロボットの障害者用車椅子への応用

重度の脳性麻痺者や高位の脊髄損傷者の場合,キーボードなどのコンピュータの入力装置を手で操作するのが困難なことがある.従来からキーボードに替わる多くの障害者支援装置が開発されている[28,29,30].ところで,近年のパソコンを取り巻く環境は大きく変貌し,マウス入力がキーボード入力に取って替わろうとしている. $C_4$ 脊髄損傷者においては,胸鎖乳突筋・僧帽筋などの機能が残存するため頸部の屈曲・伸展・回旋,および肩甲筋の挙上が可能である.そこで,マウスの手入力に替わる首と肩によるパーソナルコンピュータのための入力システムを開発し,全方向移動車椅子の操縦装置の応用の一環として検討を加える.このシステムでは,リミットスイッチとポテンショメータによる2種類の装置を開発し,比較検討を行なった.実用性や操作性で改善の余地を残すものの,四肢障害者支援機具の一つとして活用できるものとなった.

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Shoichiro FUJISAWA